そろそろうちもマイホームを…と思ったとき、まず初めに何をしたらいいのでしょうか。
「住宅展示場に行こう」と思った方、それもいいですね。むしろ住宅購入が一気に現実味を帯びるための最短ルートと言っても過言ではないかもしれません。
しかし、だからこそ住宅展示場を使いこなすにはいくつもの注意点があります。今回はその中でも住宅展示場を訪れた当日に注意するべきポイントを、しっかり見ていきましょう。
住宅展示場に行ったら…押さえておくべきポイント
何しに行くの?
まず初めに注意することは、「何のために住宅展示場に行くのかはっきりさせておく」ということです。
住宅展示場は子ども向けのイベントが開催されていて、ちょっとしたお祭りやテーマパークのような雰囲気になっていることが多いため、そちらにつられてレジャー感覚で行く人も多いのだそうです。
それはそれで問題はありません。しかしここに「家族みんなで遊びに行く。ついでに家も見に行こうかな」もしくは「家を見に行こうか。イベントもあるしね」という程度の軽い気持ちで両立させようとすると、のちのちの失敗のもととなります。
遊びに来ただけのはずなのに、営業マンにあれよあれよと乗せられて、気がついたら契約していた…という事例は、意外にもよくあることなのです。
遊びに行くなら、それだけとして割り切る。逆に本気で住宅購入を考えているなら、イベントには目を向けない。どちらかに集中して行かないとあとから「もう少しちゃんと考えて建てればよかった」と後悔することになりかねません。
住宅展示場に行くなら、目的をはっきりさせておくこと。それをまず忘れずに当日を迎えましょう。
営業が不要の場合は最初に伝える
マイホーム購入がまだはっきりと具体的になっていない場合。戸建とマンションでまだ悩んでいる場合。そのような、完全に「検討段階」という状況で住宅展示場を訪れる場合には、最初に営業マンにその旨を伝えるようにすると、お互いの熱量に差が生まれず、コミュニケーションもスムーズにいきます。
自分がどんなところで迷っているか、どんな段階にいるかということをきちんと伝えておけば、営業マンもそれに見合った対応をしてくれるでしょう。
予算や希望の間取りを伝える
モデルハウスに入って最初に伝えるべきことは、予算や希望の間取りについてです。先に伝えておけば、予算オーバーの提案をされて時間を無駄にするといったこともなくなるでしょう。
家に対しての希望は、前もって細かくまとめておいてメモにして持参するとさらに話が早くなります。そして疑問点や気になったことはその場ですぐに、遠慮なく質問しましょう。そのとき、営業マンの対応や人となりを確認することもできてしまいます。
アンケートはすぐに記入しない
展示場では、アンケートの記入を求められます。これに記入してしまうと、あとからどんどん営業の連絡が来ます。それをありがたいと思う人もいれば、煩わしく感じる人もいるでしょう。
アンケートは、断ってしまっても問題ありません。「まだ検討段階なので」と言えば、角も立たないでしょう。アンケートを書くメーカー・書かないメーカーを選別しても問題ありません。
どこまでが標準仕様なのかを知る
住宅展示場で見るモデルハウスがすべて素敵に見えるのは、それが標準仕様だとは限らないからです。
「モデルハウスは間取りや設備が豪華過ぎて、どうも現実味がない…」と感じるのは、正しい感覚です。それは、オプション仕様のものをいくつも追加したり、設備のグレードを上げたりして、「見せるため」の家にしているからなのです。
広さにしても同様で、一般的な大きさの家よりもはるかに広いモデルハウスであることがほとんどです。そういったモデルハウスを見て、さらに標準仕様の値段を提示されると、その金額でモデルハウス級の家を自分も建てられると思ってしまいますが、そこは大きな勘違いなのです。
どこからどこまでが標準仕様でオプションなのか。きちんと説明を求めて確認しておかなければなりませんね。
現実的な目線で見学する
モデルハウスは全般的におしゃれで素敵で贅沢です。ついつい気持ちが大きくなってしまって、「こんな家に自分も住みたい」という夢や理想が前面に出てきてしまいがちですが、それだけでは生活はできません。
きちんと「ここで生活したらどうなるのか」という現実的な目線でいろいろ思い浮かべなければならないでしょう。
営業担当者との相性を知る
住宅展示場で担当してくれた営業マンは、その後も「担当者」としてずっとつきあいが続いていくことがほとんどです。そのため、第一印象やインスピレーションはとても重要です。ハウスメーカーとしてはここに決めたいのに、担当者だけが…ということも起きうることですが、そういったときには早めに担当者を替えてもらうことも考えましょう。
家を建てるということは、安い買い物ではないですよね。少しでも気になることが初めからあっては、マイホーム計画も台無しです。そこに遠慮はいりません。
見学するハウスメーカーを詰め込み過ぎない
住宅展示場は思っている以上に広く、端から端まで見ようとするとそれだけで疲れてしまい、細部まで確認・吟味をしている余裕などなくなってしまいます。
どんなに多くても、1日3社くらいに前もって絞って行くのがいいでしょう。
気になるハウスメーカーがあれば、先にカタログなどを取り寄せて工法や性能を予習しておき、そのハウスメーカーのみ見学する、というくらいでちょうどいいかもしれませんね。
ただし、初めから1社だけに絞り込み過ぎてからの見学は、逆にいけません。何社か比較検討してみることによって、いいところ・悪いところが浮かび上がってくるのです。多すぎず、少なすぎずに絞るようにしましょう。
カジュアル過ぎない服装で行く
たかが住宅展示場、されど住宅展示場です。スーツやよそいきの服で行く必要はありませんが、あまりにもカジュアル過ぎる服装で行くと「あまり本気ではない」「イベント目当て」のように見られてしまう可能性も、ないとは言えません。
小ぎれい、かつ動きやすい服装で行くようにしましょう。
割引やキャンペーンに踊らされない
「今ならキャンペーン実施中!」「いついつまでの契約で値引きします」こういったうたい文句は、即決を促すためのものだと思ってまず間違いはありません。キャンペーンのようなものは、名称や方法を変えながら大体いつでもやっているものなのです。家には定価という概念がないので、いくらでも言いようがありますからね。
今だけなのか、と思ってしまうと焦って熟考もせず、他のメーカーとも比較検討せず、バタバタと決めてしまいがちです。きちんと吟味してからの契約でないと、後悔するほどの大金が動く買い物です。冷静に見極めてください。
まとめ
初めて訪れる住宅展示場では、営業マンのトークや場の雰囲気に流されやすく、気がついたら普段の自分のペースを大いに乱されている、ということにもなりかねません。まずは「行く目的をはっきりさせる」「自分たちの希望をしっかりまとめておき、必要な分だけメーカーに伝える」「きちんと現実を見据えながら話を聞く」ということを念頭に置き、住宅展示場を最大限に活用してくださいね。